STORY
時に西暦2199年、人類は滅亡の危機に瀕していた…。
人類がその活動範囲を地球から太陽系内へと広げていた22世紀、謎の巨大隕石が次々と地球へ落下し始めた。それがガミラスと呼ばれる謎の異星人からの攻撃とわかる頃には、すでに多くの都市や地域が被害に遭い、ついに人類はその生活を地下へと移らざるを得なくなってしまう。そして西暦2199年、ガミラスの艦隊はついに冥王星付近まで侵攻してきた。
ガミラス艦隊と沖田十三が指揮する地球防衛艦隊が交戦する中、一隻の宇宙船が火星に不時着。訓練生として火星で観測実習中だった古代進と島大介は、不時着した宇宙船のすぐそばで亡くなっている女性と通信カプセルを発見する。カプセルに収められていたのは、地球から14万8千光年光年離れた惑星イスカンダルの女王スターシャからのメッセージだった。放射能によって汚染された地球に残された人類の滅亡まであと一年。地球の技術では成し得ない放射能除去装置を提供するのでイスカンダルまで受け取りに来るようスターシャは告げる。航海に必要な光速を超える能力を有する波動エンジンの設計図もそのカプセルには含まれていた。
メッセージを聞いた沖田十三はイスカンダルへの航海を決意する。その頃、九州の坊ヶ崎沖ではその姿を沈没艦に隠し静かに船出を待つ艦(ふね)があった。その名は宇宙戦艦ヤマト。果たしてヤマトはイスカンダルに向かい人類を救うことができるのだろうか?
EPISODES
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/松本零士、石黒昇)
西暦2199年、地球は謎の星ガミラスから遊星爆弾による攻撃を受け、放射能による人類滅亡まであと1年の危機に瀕していた。その最中、イスカンダル星の女王スターシャから放射能除去装置・コスモクリーナーDを提供したいというメッセージが届く。だが、そのためには人類が経験したことのない、往復29万6千光年という途方もなく長大な旅をしなくてはならない。地球艦隊司令である歴戦の勇士・沖田十三はこの申し出に対してある決意をする。その頃、地球の極秘計画を探るためガミラスの偵察機が九州の坊ヶ崎沖に迫ってきていた。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/白土武、作画監督/芦田豊雄、白土武)
ガミラスの偵察機との交戦により坊ヶ崎沖に不時着した訓練生の古代進と島大介は、帰投後に司令本部からの呼び出しを受ける。向かった地下工場の天井には巨大な宇宙船の艦尾のような建造物があり、乗り込んだエレベータの先には巨大な宇宙船のブリッジがひろがっていた。沖田十三はいう「メインエンジンはきみたちが火星から持ち帰った通信カプセルの設計図を元に造ったのだ」。そう、これこそ人類最後の希望の船として作り上げた宇宙戦艦ヤマトなのだ。その時、ガミラスの宇宙空母が接近しているとの警報が鳴り響く!
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/石黒昇、作画演出/芦田豊雄)
補助エンジンを始動し本来の姿を現したヤマト。冥王星ガミラス前線基地のシュルツは、宇宙空母を一撃で葬り去ったその力に焦りを感じ、ヤマトを超大型ミサイルの標的にする作戦を決行する。その頃ヤマトでは、乗組員によって発進の準備が進められていた。と同時に、地球司令部は地球へ近づく超大型ミサイルを捕捉する。だが、メインとなる波動エンジンはまだ正式な稼働テストも行えていない。果たして波動エンジンは動くか。超大型ミサイルを避けることは出来るのか。沖田を始めとするヤマト乗組員に緊張が走る。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/富野喜幸、石黒昇、作画監督/白土武)
無事地球から発進した宇宙戦艦ヤマト。しかし、1年という限られた間に往復29万6千光年の旅を成し遂げるためには、光の速度をはるかに超えて空間を跳躍する〈ワープ〉が不可欠。それを可能とするのは波動エンジンしかない。だが、イスカンダルから送られた設計図を元に急造されたヤマトの波動エンジンにそれが出来るのか。ワープテストに最適な場所として選ばれた月から火星へと至る空間でワープへのカウントダウンが進む中、レーダーが接近中のガミラス宇宙空母を探知。迎撃のためブラックタイガー隊が発進する。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/松本零士、石黒昇、作画監督/芦田豊雄)
船体を傷付けながらワープは成功するも、エネルギー伝導管の障害から木星の重力圏に引き寄せられたヤマトの眼前に木星のメタンの海に漂う〈浮遊大陸〉が現れる。ヤマトは大陸に不時着しエンジンの修理を進めるが、そこにはガミラスの前線基地があった。ガミラスからの攻撃を受けつつ浮遊大陸からの脱出に成功した時、沖田はヤマト最大の武器〈波動砲〉のテストを命じる。目標はガミラス前線基地。まだ誰も知らない波動砲の運用を前に乗組員に緊張が走る中、木星を周回したヤマトの照準器に浮遊大陸が映り込む。発射トリガーを引く古代。ついに波動砲の試射が敢行される。その結果は…
(脚本/田村丸、絵コンテ/安彦良和、作画監督/白土武)
波動砲による障害で機関室のエネルギー伝導管が融解するトラブルが発生。修理に必要なコスモナイト鉱石を手に入れるため、ヤマトはその鉱脈があるとされる土星の衛星タイタンへ向かった。調査を任されたのは、森雪と分析ロボット・アナライザー。古代も2人の護衛として探索艇へ乗り込むが、コスモナイトを発見・回収している最中にガミラス地上部隊の攻撃を受けてしまう。敵の宇宙戦車に探索艇を破壊された古代たちは、果たして無事にヤマトへ帰還できるのだろうか。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/松本零士、石黒昇、作画監督/芦田豊雄)
エネルギー伝導管の修理を終え、再び航海に戻ったヤマトの右舷を遊星爆弾が通り過ぎて行く。できるだけ戦闘を避けイスカンダルへ急ぎたい沖田だが、地球へ遊星爆弾を撃ち続けるガミラス冥王星前線基地だけは見過ごせなかった。ガミラスの艦隊や超大型ミサイルの攻撃を打ち破り冥王星へ進むヤマト。だが突然、強力なエネルギーの束がヤマトへ襲いかかる。左舷を大破し死角へ逃げ込むヤマトに人工衛星を使って反射されたエネルギーが再び向かっていく。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/安彦良和、作画監督/小川隆雄)
ガミラスの新型兵器・反射衛星砲の攻撃により冥王星の海に沈没したヤマト。だが、ヤマトは死に絶えてはいない。古代を中心とした特別攻撃隊を編成、反射衛星砲の撃破に向かう。しかし、傷ついたヤマト艦内に残された酸素は8時間しか保たない。特別攻撃隊の真田は、反射衛星砲の秘匿位置を探るためにヤマトにわざと砲を撃たせ、排気孔を見つける手段を進言する。賭けに出る沖田。ヤマトは冥王星の海に浮上し、姿を晒す。反射衛星がヤマトに狙いを定めていく。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/安彦良和、作画監督/小泉謙三)
反射衛星砲が爆破され、ガミラス冥王星前線基地は崩壊。基地からの脱出に成功した軍司令官シュルツは総統デスラーに「戦って死ね」と言われ、ヤマトに対し決死の戦いを挑む。一方、冥王星を離れたヤマトは、戦闘による破損箇所の修理とガミラス残存艦隊との交戦を避けるためアステロイドベルトへ向かう。そこで真田が提案するアステロイドシップ作戦を実施。ヤマトは小惑星群を利用した新たな鎧を得ることに成功する。
(脚本/田村丸、絵コンテ/池野文雄、作画監督/白土武)
太陽系のガミラス軍を撃破し、太陽圏を脱出する人類初の艦(ふね)となった宇宙戦艦ヤマト。沖田は今後地球との交信が途絶えることを考慮し、乗組員全員に地球との交信を許可する。家族との束の間の再会に喜び、涙し、一時の平穏にはしゃぐ乗組員たち。だが、家族を亡くし交信相手のいない古代にとって、それは孤独を突きつけられるものでしかない。居場所をなくし艦内をあてどなく彷徨う古代。しかし、そんな古代を気遣い、通信室への訪問を待つ人物がいた。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/安彦良和、石黒昇、作画監督/芦田豊雄)
ヤマトがついに太陽圏を突破しようという時、デスラーの名を戴いた機雷原がその行く手を妨げる。航路を変更するも、常にヤマトの進路を塞ぐように移動するデスラー機雷。沖田は機雷の間にあるわずか110メートルの隙間を縫うようにヤマトを進める決断をする。
だが、島がヤマトを機雷群に突入させた途端、その間隔が徐々に縮まってきた。急遽制動を命じる沖田。身動きが取れなくなったヤマトに起死回生の策はあるのだろうか。
(脚本/田村丸、絵コンテ/安彦良和、作画監督/白土武)
これまでの航海や戦闘での、宇宙放射線病にむしばまれた沖田の不調が露わになりつつあった。だが、ガミラスの猛攻はとどまることを知らない。デスラーが自ら考案した罠たち。ヤマトの航行を阻むように張り巡らされた電磁バリヤー網、ヤマトの背後から迫るエネルギーを食べるガス生命体。そして唯一の進路と突入した巨大な恒星には湧き荒れる灼熱のコロナが待ち受けていた。佐渡の入院勧告を拒否した沖田がこの危機に挑む。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/小泉謙三、石黒昇、作画監督/小泉謙三)
ヤマトはガミラスとの戦闘で敵戦闘機を拿捕、生存するパイロットの捕獲に成功した。人類にとって初めてとなるガミラスとの直接接触だ。果たして、奴らは悪魔のような姿なのか。ヤマトの乗組員が衆目する中、佐渡から生体調査の結果が告げられる。驚くべきことにガミラス人は青い皮膚の色を除き地球人とほぼ変わらぬ生命体だった。それなのに、なぜ…。古代はガミラスに対する怒りをわき上がらせ、ナイフを手に捕虜に迫る。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/安彦良和、作画監督/芦田豊雄)
オクトパス原始星団に吹き荒れる宇宙嵐を前に、ヤマトは3週間もの停泊を余儀なくされていた。長期間の停泊に乗組員の間に生まれていく陰鬱な空気とぶつけようのない苛立ち。嵐がやむのを待てず無断で偵察に出ようとする古代。銀河へ戻り新たな地球を探す道を考える藪。他にも多くの乗組員たちが沖田に戒められ、罰則を言い渡されていた。そんな艦内の緊迫感が頂点に達しようとする時、宇宙嵐が止み、島が存在を主張していた海峡が現れる。
(脚本/藤川桂介、絵コンテ/白土武、作画監督/白土武)
外銀河を航行中、波動エンジンが突如停止。身動きが取れないヤマトはマゼラニックストリームに流され、異次元の断層に引き込まれてしまった。様々な宇宙船の残骸が漂う中で明らかに無事な1隻のガミラス艦を発見し、徹底抗戦を主張するた古代。だが沖田は「逃げられるうちは、徹底的に逃げろ」と命令を下す。時を置かず、補助エンジンのみで航行するヤマト後方に新たな機影が出現。それは、マゼラン銀河で数々の武勲を上げたドメル将軍が指揮するガミラス艦隊だった。